2022年6月27日月曜日

身近に潜む「食中毒」の危険

 ジメジメとした蒸し暑い日が続くようになりましたが、いかがお過ごしでしょうか?

本格的に夏が始まりますが、職場でも自宅でも特に気をつけたいのが食中毒です。気温と湿度が上がることで細菌の繁殖が活発になるため、これからの時期は食中毒が発生しやすくなります。
働く皆さんは職場や最寄りの飲食店で昼食を食べるだけでなく、テレワークによって自宅での食事やテイクアウトを利用する機会が増えた方もいらっしゃることでしょう。

 今回は菌が原因となって起こる食中毒の特徴や予防対策についてまとめてみました。




1.食中毒の症状にはどんなものがありますか?

激しい腹痛、下痢・嘔吐(吐き気)、発熱等が挙げられます。症状が続き重症化すると死亡することもあります。特に乳幼児や高齢者は脱水が進行しやすく、深刻な状態になることもあります。

 

2.どんなところで起きていますか?

集団食中毒の報道を新聞やテレビでご覧になって怖いと感じたり、教育機関や宿泊施設、飲食店のように人が集まるところでの食事が原因だというイメージをお持ちの方もいらっしゃるかもしれません。
しかし実は、普段食べている家庭の食事でも発生する危険がたくさん潜んでいます。家庭内や少人数の職場で起こる食中毒では症状が軽い場合や発症する人数が少ない場合も珍しくありません。その結果、風邪や寝冷えと思われてしまい食中毒と気づかれず重症になる例もあります。

 

3.自宅の調理ではどんなことに気を付けたら良いですか?

「菌をつけない」=こまめに手洗いを!
人の手には様々な菌がいます。まずは食材に菌をつけないよう、調理を始める前や生の肉や魚、卵などを取り扱う前後、トイレを使ったり鼻をかんだりした後、食事の前には必ず手を洗いましょう。

 

「菌を増やさない」=保存は低温で!
菌の多くは高温多湿な環境を好みますが、10℃以下では増殖が遅くなり、マイナス15℃以下では増殖が停止します。食べ物に付着した菌を増やさないよう、低温で保存することが大切です。生鮮食品やお総菜は購入後、できるだけ早く冷蔵庫に入れましょう。

 

「菌をやっつける」=しっかり火を通そう!
殆どの菌は加熱によって死滅します。特に肉料理は中心部を75℃で1分以上加熱することが目安です。ふきんやまな板、包丁などの調理器具を使った後、洗剤でよく洗うことは勿論ですが、熱湯をかけて殺菌することも効果的です。時には食材の買いだめや作り置きをする場合もあるかと思いますが、食べる際はその都度しっかりと中までまんべんなく火を通すことが大切です。かき混ぜながら行うと良いでしょう。

 

4.職場ではどんなことに気をつけたら良いですか?


【職場の休憩室では】

手作りのお弁当を持参する場合、おかずやご飯は冷ましてから容器に詰めましょう。菌は水分が多いと増殖しやすくなるので、生野菜は控える、炒め物は汁気をしっかり飛ばす、煮物の汁はできるだけ入れないといった工夫をするとよいでしょう。
 食べるまでの間は冷蔵庫で保管できる環境が理想です。冷蔵庫がない場合は保冷剤と保冷バッグを活用しましょう。多くの菌は2050度で活動が活発になるので、目安として月の平均気温が20度以上になる4月下旬~10月は対策が必要といえます。冷蔵庫に入れても菌はゆっくりと増殖するので過信せず、早めに食べることが大切です。
 共用の冷蔵庫の中身は定期的に点検し、所有者が分かるようになっているか、開封後長期間入れっぱなしになっている飲食物はないか確認し、放置されているものは処分するようにしましょう。

 

【飲食店では】

生食や生焼けに近い状態のメニューについては控えた方が安心です。会食などで焼き肉店を利用する場合、生肉を扱うトングと食べる箸を完全に分けることが大切です。回し飲みや回し食べは避けましょう。

 

【テイクアウトを利用する場合は】

購入後、長時間持ち歩くことは控え、なるべく早く食べるようにしましょう。すぐ食べない場合にはお惣菜やお弁当は常温で保管せず、自宅で作ったお弁当と同じように冷蔵庫に入れて下さい。再加熱する場合は電子レンジを使い、中心までしっかり加熱しましょう。ハンバーグや唐揚げのように、外から見ただけでは火が通っているか分かりにくいメニューは特に徹底することが大切です。

 

他にも、トイレや給湯室といった水回り、休憩室などの共用スペースは定期的に掃除をして清潔に保つ、腹痛や下痢などで体調がおかしいと感じたら無理をせず出勤を控えるといったことも周囲に感染を広げないために大切です。



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 弊社は2024年3月11日付で経済産業省の『健康経営優良法人2024( 中小規模法人部門 )』に認定されました。